京都観光スポット(6) 清水寺 早朝参拝

修学旅行でおなじみの清水寺ですが、早朝から開いていることでも知られています。HPによると年間を通じて午前6時開門となっています(元日は、前日の大晦日から閉門なし)。しかし、私の周りで、朝6時に行ったことがあるという人は、いまのところ皆無で、本当に6時に開くのか、また、6時にはどれぐらいの人がいて、昼間であれば観光客で溢れる清水寺はどんな雰囲気なのか、など疑問は尽きません。そこで、6月某日の平日の朝6時に行ってみました。

5時30分頃、松原通りから清水坂を登っていると、前方に老夫婦の姿が。後ろからも初老の男性が登ってきています。5時50分、清水寺の仁王門前に到着。警備員さんが、6時開門なのでしばらく待つようにと、声をかけています。すでに、10数名がいます。ほとんどが初老から高齢の方々。あとから来た人が、前にいた人に親しげに挨拶をしています。皆さん、顔見知りのようです。「最近、見かけませんでしたね」といった話が聞こえてくるので、ひょっとしたら、この方々は、毎日、早朝に参拝されているのかもしれません。檀家さんとかでしょうか。

6時、開門(時間通りです)。その時点で20名ぐらい。みな、本堂方向をめざします。ところが、本堂脇の拝観券売り場で拝観券を買ったのは、私の他に妙齢の女性2人組のみ。他の方々は、直接、入り口に向かい、そのまま入場されています。年間パスポートか、あるいは、檀家証明書のようなものがあるのでしょうか。疑問が膨らみます。

常連の一団は、幾つかの仏様の前で、手短に手を合わせながら、舞台からの眺めを楽しむこともなく、足早にどこかに向かっています。本堂でお参りをしていると、常連風のおじさんから、本堂に上がって鐘(仏壇前にある「おりん」の巨大なもの、直径80cmぐらい)を鳴らすように勧められました。確かに、鐘の前に鳴らし方が書かれています。誰でも、自由に鳴らすことができるようです。静かな本堂に鐘の音が響きます。合掌。

立ち上がろうとすると、今後は、後ろにいた常連風のおばさんから、さらに奥に進んで、ご本尊を拝観するように勧められました。おそるおそる外陣と内陣の間の柵のところまで進むと、うっすら奥のご本尊が見えます。ここでも、しばし合掌。

すでに常連の一団の姿は見えず、舞台は貸切状態です(舞台の端の方で体操している常連風のおじさん1名を除いて)。静かな境内に鶯の声が響きます。舞台から下の方に目を移すと、常連の方々が音羽の滝で水を汲んだり、お参りをしたりしているのが見えました。ここが、お目当てだったのでしょうか。不明です。

舞台でのんびりしていると、ちらほら観光客風の人たちがやってきました。とはいえ、昼間の賑わいには程遠い人出です。ゆっくり奥の院を回って、帰路につくころには、常連の方々はどこへやら。結局、この人たちの謎は解けませんでした。ご本尊参拝を勧めてくれたおばさんに聞けばよかった(次回に持ち越しです)。

早朝の清水寺は、普段とは違う景色を体験できます。

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