京都 観光スポット(9) 木屋町二条 『島津製作所 創業記念資料館』

京都出張の「ちょい足し」におすすめ。

「ものづくり立国、日本」の原点のひとつ。
島津製作所 創業記念資料館

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木屋町通を北上し、二条通との角にあります。
ホテルオークラの北東の裏のあたりです。
このあたりは、木屋町を流れる高瀬川の始点でもあります。

日本を代表する企業「島津製作所」の創業の地に建つ記念館です(手前の和風の建物、左の高い建物がホテルオークラ)。

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この地で仏具製造業を営んでいた島津源蔵が、教育用理化学機器製造に転身したのが、今日の「島津製作所」の起源だとか。明治8年(1875年)のことです。その後、後を継いだ長男(二代目、源蔵)は、医療用X線装置をわが国で初めて製造するほか、蓄電池の研究などを進めました。

学生時代に乗っていた中古車のバッテリーがときどきあがって(放電して)しまい、ホームセンターなどで、バッテリーを買って自分で交換していましたが、それが「GS」というバッテリーでした。その当時は「GS」の意味を考えたこともありませんでしたが、それが、島津源蔵のイニシャルに由来することを、ここで初めて知りました。

島津製作所の歴代の製品の数々を見ることができます。古い理化学機器ばかりですが、どれも手作り感にあふれています。欧米をしのぎ、わが国を科学立国に、という気概が感じられるものばかりです。

同社の社員で、ノーベル賞受賞者田中耕一さんの研究業績をわかりやすく説明したビデオもあります。また、田中さんの人となりがよくわかるインタビューのビデオなども見ることができます。田中さんは、本当に、実験オタクなのですね。99%の努力(=絶え間ない実験の繰り返し)と1%のひらめき(=失敗をも楽しむ遊び心)が、ノーベル賞につながったことがよくわかりました。また、このような息の長い研究を許した島津製作所のマネージメントにも敬意を感じます。

万人受けするとは思えないところですが、理系の人たちには、それなりに楽しめる場所だと思います。入場料は300円です。